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           メール・マガジン

      「FNサービス 問題解決おたすけマン」

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    ★第127号       ’02−03−01★

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     昔はものを、、、

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●マックのノートはどれが

 

良いか? と急に訊かれても、答えようが無い。 何に使うんですか?

するとその知人、「いや、娘が、、」。 おや、奇特な。 でも今どき

Macとは珍しい、、

 

と言ったら「会社がMac、、」。 なら、先輩や同僚に訊けば、、?

とは言わなかったが、

 

PCは文字通りパーソナル、使い勝手やデザイン、好みは各人各様です。

まして個性のMac、私が選べるとは思えないが、主に何を、、? 

 

「何でも出来るのを、と言うから、取りあえず一番高いのだったら、、」

へえ、甘い親やってるんだ。 「いや、財布は本人。 ただ、どの店で

買うのが良いか、、」  どこで買っても良いじゃありませんか、

 

まあ、私ならまず<価格.com>でも覗いてみますがね、、

 

 

とアドバイスした責任?上、確かめたところ、<一番高いの>は Power

Book G4 667/15 、30万円強。 私自身のノートPC購入平均単価は

その半分、だから、、 うん、これなら十分高い。

 

が、G3が登場した時はこんなに速くなく、こんなに大きなHDでなく、

CDはR/Wでなく、もちろんDVDを観ることは出来ず、、 それが

この1.5倍もしたっけ、、  ウーム、

 

近頃の人はシアワセだよなあ。 キミらが歩いているのは、先に我々が

払ったカネで舗装したハイウエイなんだぜ。 感謝してもらいたいよ。

 

その時その時それなりに工夫し、結構なコスト・パフォーマンスを達成

したつもりだったが、<今の結構>が本当の結構、<あの時の結構>は

今想えば全然結構じゃなかったな。 ああ、昔はものを想わざりけり、、

 

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●6年前、私がPC道に入門

 

した時のPCも実はMac。 当時のライン・アップ、下から2番目の

"PowerMac7500/100"。 CPU100MHz、HD僅か1GB で本体約30万円。

 

加えて、モニタは別売、MOでないと画像データは保存・移転できない、

カラー・プリンタが無くちゃ、、 で、ナナオ、ロジテック、アルプス、

と集めたらハードだけで50万オーバー。 載せたソフトは、

 

手始めにフォトショップとワードパーフェクト。 これで累計約70万。

そのために、家のリフォーム計画を一部縮小したくらいでした。 まあ、

ひと財産の道楽だけど、これが人生最後の、とカミさんに謝りながら、、

 

 

モノクロ写真では納戸を暗室に仕立て、フィルムの現像から引き伸ばし

まで一式やったものでしたが、カラー写真の難しさは温度管理。 その

設備費だけでも素人にはもったいない。

 

が、撮るだけ、あとはDP屋さん任せ、のカラーは単に面白くないだけ

でなく、色やトリミングなど、不本意なことばかり。 まあ原理が原理

だから、と諦めておりました。 それが自分で出来る?!

 

頭がボケる前に手の届くところへMacが舞い降りて来てくれたことを、

神様に感謝しましたよ。 色あせた写真を蘇らせるなんて、魔法みたい

なこと、プロなら知らず、銀塩・暗室では想像もつかない。

 

30年も経ったポジやネガを棄てずにいたのも、いつか何か良い方法が

見つかるはず、と夢みていたからでしたが、訪れて来た現実は夢以上。

 

スイッチを ON すれば、したいと思った時いつでも始められる。 薬品

を溶いたり液槽を暖めたりの面倒な準備が何も要らない。 明るい画面

で、段階を追って好み通りに味付けできる。 その上、

 

中断も再開も、何ならやり直しも自由。 保存されたデータにはカビも

埃も着かず、変質も無い。 これが写真修正や作画の楽しみというもの

なら、かつて不便や不如意を忍んでいたのはいったい何だったんだ? 

 

いや、当時もそれなりに楽しんではいたのだが、好きだから我慢できる

という種類の、まさに<作業>。 Macを ON するたび、ああ、昔は

ものを想わざりけり、、 と感じ入ってしまう。

 

*   *

 

その世界を知ったのが遅かったのは、PCに関心が無かったのと、それ

を<楽しみ>に使うとは思い付かなかったから。 仕事は文書作成だけ、

だからワープロ専用機で十分、という信念が急旋回したのは96年1月。

 

休暇で帰って来た末息子が「会社を辞めたい」。 入社3年目のM重工

は、外から見れば「辞める? もったいない!」の<大会社>。 何が

気に入らないんだ? 「PCで報告書を作ってると、上司が怒る、、」

 

どうして? 「手書きでさっさとやれ!」 しかし技術の担当、計算も

あるしグラフも入れなくちゃならない。 だからPCで、、 は当然と

思うが、上司は<自分の速さ>で考えるらしく全く否定的。 「あんな

 

石頭が上にいちゃ、先が見込めない」  分かるよ。  「一事が万事、

どう努めても波長が合わないんだ」  そうだろう。 PC抜きの工業

や技術、もう考えにくいのだから。

 

しかし息子よ、短気は損気。 このリストラ時代、出るのはたやすいが、

<次>が見つかるかな? その前もう一つ、工夫してみようじゃないか。

要は職場でPCに触る時間がうんと短くなれば良いんだろ?

 

どうせ田圃の中の寮生活、夜を有効活用しよう。 入力は自室で済ませ、

FD持参で出社、職場では出力だけ、とすれば文句は来まい。 それで

しばらく様子を窺う、ってのはどうだい?

 

しかし部屋が狭い、PCは置けない、と言う。 じゃ、ノートだ、1台

お年玉にプレゼントするよ。 下手に離職して転々、半端者になられて

は困る、という親の弱み。 一緒に正月の秋葉原へ行ってやりました。

 

*   *   *

 

彼の買い物については後で述べるとして、久しぶりの電気街、その変貌

ぶりにビックリ。 Win95の発売で、以前は暗くジットリしていた

パソコン・ショップが、何と明るく、にぎやかになったこと!

 

カップルや家族連れが歩行者天国まで溢れていました。 その雰囲気に

乗ってアチコチ覗き回るうち、これぞ運命、Mac/フォトショップに

遭遇してしまった。 で早速、カタログをもらい、参考書を買い、、

 

あとは一瀉千里。 市場調査して1月末発注、2月早々入手。 しかし

PC初心者がいきなりフォトショップ、では当然、悪戦苦闘しました。

 

それもそのはず、Mac本体が不調だったのです。 それを店に認めて

もらえたのが漸く4月末、しかし代品在庫が無い、で連休はMac抜き。

実質5月中旬が私のデジタル暗室歴の始まりで、以来6年、、

 

今や様変わりですが、我がMacはOSを KT 7.6.2 に留め、周辺一式

共々、そこで固めることにしました。 ノロくとも隠居の身、時間には

恵まれている。 これからは反射神経も鈍る一方だろうし、、 

 

それよりOSから各種アプリ、全部で300MB未満の<爽やかさ>が

タマラナイ。 <写真道楽専用PC>という、昔は思いも寄らなかった

贅沢をしていることだけでワクワクする、、

 

*   *   *   *

 

しかし、この時期のMacには<3年目の突然死>が付き物。 基板に

装着されたリチウム電池のせいで、1回目はガレージに入れて8千円也。

ピッタリ3年で先月、その2回目。 今回は電池代1100円、自分で換え

ました。 あと1回は何とか行けるだろうが、、、

 

10年で部品在庫義務も無くなる。 どのコンポネントがどう壊れても、

ハイそれまでよ。 こりゃPPA、しておかなくちゃ、、

 

は今だから思い浮かぶこと。 デジタル暗室創生期、そんな<将来>は

予測できませんでした。 きっと数年後はまた様変わり、改めて痛切に

<昔はものを、、>と想うことになるでしょう。

 

以下、その予行演習?を最近やらされた、という話です。

 

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●この正月、その末息子が

 

2台のノートPCを持ち帰って来ました。 「使う?」 使わないけど、

引き受けるよ。  その1台が前記の<買い物>、PC元年の記念物。

 

当時ノートは高価で、彼の用途ならこれで何とか、と見立てたのが NEC

9821Lt2/7A。 486DX2 50MHz、8MBRAM、720MBHD、9.5"TFT、FDのみ、の

Win3.1マシンだが、マニュアルに貼っておいた領収書は痛恨、\225,282。 

 

リカバリー用FDも自分で作る仕組みでしたな。 それが72枚、半日

かかった由。 これにアップ・グレード95のオマケFDがプラス20枚。

そんなところも、昔はものを想わざりけり、、

 

 

同時に買ったプリンタはエプソンMJ-500。 黒/カラー交互差し替え式

の、今は信じがたい不便さ。 よく売ってたな、昔はものを、、 だぜ、

というのが298でまかり通っていた。

 

素朴なCADソフト<オートスケッチ>が248、ZIPも付けるか、、

てなことでたちまち30万。 どれもこれも、高かった。 しかも

 

これらがどれほど<役に立たなかった>かは、その夏、彼が私のを奪い

取って行ったことからも察せられました。

 

<私の>は、彼と通信してウィルスなど拾い、Macの写真環境を乱す

ことになっては、、 で半年後に買った 9821Nb10/5。Pentium100MHz、

540MBHD、10.4TFT、FD のみ、で\178,000。 増設RAM32MB が\29,800。

 

少し安くなった、と思ったら半年後また下がり、マウス要らず<アキュ・

ポイント>が気に入って、以後 DynaBook 党に。 堅牢無比が私好み。

 

*   *

 

その先の話はいずれ、として、肝心の末息子。 ノートPCを活用して

首尾良くM重工に居着くことになったか、いや、ならなかった。 一旦

心が逸れると、、 元に戻りにくいようだな、我がDNAは、、

 

もちろん彼、仕事にも活用したが、成果はむしろネットで挙がり、何と

H社に応募して採用され、転職してしまったのです。 そんな使い方を

すると親は想わなかった。 プレゼントが役に立たなかった、、 いや、

やはり立ったんだろうな、、 我がDNAはバイク志向だから、、

 

  人間がらみの問題はこのように対症療法的適応策しか無く、しかも

  狙い通りに運ばなかったりする。 それでも、解決は解決、、

 

幸いH社はPC活用アタリマエ、夜の入力作業は不要。 2台の9821は

個人メール専用にしていたが、いかにもノロすぎ。 ついに新しいのを

買いました、、 で、我が博物館に戻されたわけ。 まあ、メデタシ。

 

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2台とも未だ動くには動く。 ご近所の入門希望者の習熟用に使えそう、、

だが、現行Win機に比べると少々ではなく<難あり>。 キーも98

独特だし、、 PCってこんなに不便なの?と思わせてしまうかも。

 

で、断念した結果、マニュアルや周辺機器、ジャンクひと山(とは言え

元は数十万円!)と向かい合うことになり、ひたすら<、、のちの心に

比ぶれば 昔はものを想わざりけり>の感慨に耽っております。

 

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こう陳腐化が速いのも、ハイテクなればこそ。 しかし人間がその極致

であるロウテクは、「中国4千年の、、」と笑わせるくらいにスパンが

長い。 だから、人間に関わるスキルは廃れることが無く、身に着け得。

 

毎度お勧めの Rational Process は、その中で最も基本的なスキルです。

これを用いて得た結論を見れば、用いなかった頃のは<昔はものを、>、

あれじゃ想った<考えた>とはとても言えなかったな、、 と思うはず。

                          ■竹島元一■

 

    ■今週の<私の写真集から>は、今やクラ・カメ

     となったC−1000Lによる ★フクシア★

 

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